あるるの独り言

好きなものをまったりと

映画『リズと青い鳥』

 

 

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ユーフォを原作から読んでいる身として今回の映画化はとても嬉しく、絶対に見に行きたいと思っていて、今日、やっと見に行くことが出来ました。

 

文章に本編の内容が含まれるのでそこの点だけご了承ください。

 

・物語

この物語は、コンクールの自由曲である『リズと青い鳥』を練習していく中での、鎧塚みぞれと傘木希美の成長物語です。

前作の主人公であった久美子たちはほぼ2,3言しか話さず、この2人と3年生たちがメインの話となります。

時系列は三年生が卒業し、新1年生が加入した後の話になっています。部長となった優子と副部長の夏紀の相変わらずの絡み出てくるので、本編を視聴した人には嬉しいところになってますね。

 

 

・みぞれと希美

希美は活発的で明るく、先輩後輩問わず友達も多い印象を受ける子。

一方、みぞれは内気で感情を表に出さず、中学で吹奏楽部に誘ってくれた希美に執着している子です。

みぞれにとっては希美しかいないのに、希美からすると、みぞれは多数の友達の中の一人であるような印象を受けます。

 

みぞれは希美がするなら私もするといったように、常に希美の後を追いかけていました。物語の中盤、みぞれは講師の先生に音大の受験を勧められます。

その事を希美に話すと、何故か希美も音大を受験すると言いました。

音楽をやってる以上、希美も音大の受験の厳しさは知っているでしょう。ましてや、受験を推薦されたわけでもない希美が何故音大の受験を決めたのか。

 

その答えはみぞれに対する劣等感でした。

冒頭、音楽室への階段を上がる演出にもある通り、常に希美がみぞれを引っ張る立場でした。しかし本気の演奏技術はみぞれの方が高く、講師に推薦されたのはみぞれだけでした。

進路希望表を白紙で出したのはみぞれだけでなく希美同じであったのに。

 

自分が持ち合わせていないみぞれの音楽の才能、自分がいないと何もできないみぞれに対する歪んだ優越感から希美はみぞれに執着していました。

みぞれから希美への一方通行の執着に見えた関係は、共依存だったんです。

 

 

リズと青い鳥

自分の世界に閉じこもりひっそりと一人で暮らしていたリズ。そんなある日、彼女の前に青い鳥が人の姿で現れました。いつしか二人は仲良く暮らすようになりましたが、リズにある悩みが浮かんできます。

青い鳥は自由に空に羽ばたいていける翼をもっている。

自分がそれをとどめてしまっているのではないかとリズが葛藤する物語。

これがみぞれと希美の関係にリンクしているのですが、最後に逆転が起こります。

 

物語を見ている私たち、ましてやみぞれと希美も、リズがみぞれで青い鳥が希美だと思っていた。でもそれは違ったのです。広い空に飛びたてる青い鳥がみぞれで、それを抑え込んでいたのは希美でした。

それに気づいたみぞれはソロパートで自身を解放した渾身の演奏をします。

その演奏を聴き希美は涙を流します。

その涙はみぞれが飛び立ってくれたことへの嬉しさと自分では到底追いつけない大きな才能を目にした諦めの意味が混じったもののように感じました。

 

 

物語の最後、階段を下りる場面ではみぞれが上にいて、冒頭と立場が逆になっており、そこで希美は宣言します。『みぞれのソロを完璧に支えるから、少し、待ってて』

 

悩みぬいた先に、彼女たちは自分自身の道を選ぶことが出来ました。

 

 

・まとめ

軽い気持ちで観にいったら本当に度肝を抜かれましたね。

物語もさることながら、色彩、bgm、効果音、全てに泣かされました。

自由に羽ばたかせてやるのは、相手を嫌っているからではなく、愛ゆへの決断なんですよね。

彼女たちは別々の道に進みますが、またどこかで一緒になるのだろうなと思います。

 

なんたって物語はハッピーエンドが良い、ですからね。

 

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